庭と暮らしの物語

植物好きな親から子へ。ライフステージに合わせながら受け継ぐ庭。

「父は植物が大好きでね。この庭にも、ランを育てるためのガラスの温室があったんですよ。」 そう話すのは、親からこの庭を受け継いだKさん。

手入れが大変になってきたため、庭のリフォームを決意。
「とにかく芝生の手入れや草取りの手間を少なくしたい。」と相談してくださった。
一面を覆っていた芝生をなくし、庭の中心に石とレンガで縁取りした広いテラスを作ったことで、明るく開放的な空間に生まれ変わった。
温室の基礎はそのまま残し、薬味やハーブを植えるためのちょっとした家庭菜園ができる場所を作った。 そして新たに大きなデッキを設置し、キッチン・ダイニング・リビングを繋いだことで、どの部屋からも出入りができるようにした。 「膝に負担のかかる上り下りの回数も減り、洗濯物も干しやすくなった。」とKさんは嬉しそうに話してくれた。
家族皆が気軽に庭を楽しんでほしいという思いを込めて設計をした。
軒下の隙間には、猫や落ち葉の侵入を防止するための網を設置。温室で使われていたものを再利用したり、 ほかにも元々あった石や煉瓦や沓脱石も、庭の各所で第2の人生を過ごしている。
庭づくりを考える際、植木は切るものと残すもの、移植するもの、新たに植えるものをしっかり決めた。 現在の自宅が建つ前から植わっている赤松は樹齢70年を超え、今では庭の中心で心地よい木陰を作るシンボルツリーとなっている。 赤松の根元を苔で覆うことで全体的に引き締まった印象になり、今までの庭と比べてぐっと高級感が増した。
お友達に分けていただいたという『岩苔』も、赤松に寄り添いながら良い雰囲気を出していた。
「このヒイラギはクリスマスに使うので、残してくださいとお願いしました。」
趣味でフラワーアレンジメントをしているKさんは、庭の植物をアレンジメントに活用することも多いそう。
新しく植える木々は花材になるものがいいという要望があり、アカシアプルプレアを採用した。 この日もちょうど、ドライリーフにするための葉が軒先に吊るされていた。 Kさんは季節ごとにアレンジメントを作り、玄関横の出窓スペースに飾って楽しんでいるそう。
取材中に出していただいた手作りのパンナコッタには、庭で採れたブルーベリーで作った美味しいジャムがのっていた。
庭で採れた夏みかんもマーマレードに加工したり、友人たちにお裾分けしたりと、庭で育ったものをうまく活用しながら暮らしに取り入れ、日々の暮らしを豊かにしていた。
植物好きの親から受け継いだこの庭は、お友達の多いKさんにとって、これからも人との繋がりを作る大切な場となっていく。

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